術後1カ月検診とそれまでの経過 
月日   事項   治療内容と結果    状況および感想  


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自宅療養

 帰宅以来、腹圧がかからないよう、階段の上り下り・外出時の歩行等に注意しての生活。

出血なくなるも、鈍痛は残る。

座浴や座薬の使用で症状の軽減に努めている。

尿の勢い弱く尿閉の恐れあるため、退院時から排尿改善剤ハルナールを服用している。
 通常は、徐々に回復するとのことなので静観。

 
 小線源を埋め込んでから既に一月になるが、依然として、肛門の鈍痛と排尿不良は改善の兆しなし。

だが、「全摘出手術」を選択していたならば、今頃は数段と厳しい後遺症に苛まれていたはず。

 数日前から下痢も続くが、線源が癌を攻撃している「証し」と考えて耐える。




 私が
「小線源療法」に初めて触れたのは、PSA再検査の直後、癌への不安が広がりつつあった平成1684日の北海道新聞「生活欄」だった。

 「北海道がんセンターで7月から前立腺がんの新治療法がはじまった。放射線を出す小さなカプセルを癌組織に直接挿入して照射する小線源療法。患者の体への負担少なく、手術とほぼ同じ治療効果が期待できる。すでに3人が治療をうけた」という記事。

 絶妙のタイミングで情報を得たことで、今日を迎えることができたと思う。
  タイミングが合わなければ、この記事を記憶に留めることはなかったろうし、もしもの際の選択肢などとは考えも及ばなかったであろう。

前立腺癌に悩む人は、今後確実に増え続けるだろうが、小線源療法の情報は不足している。

治療をはじめる人達に、身体への負荷が圧倒的に少ない小線源療法があることを、何としても伝えたいものである。北海道で、未だ10名程度の貴重な体験をした患者の義務として。

 

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術後1カ月検診
(
体内の線源移動は許容範囲内)

 



放射線科受診


 9: 05 胸部・腹部レントゲン撮影

 9: 30 CTスキャン

10: 30 Drから検査結果の説明と問診

行方不明の線源3個はレントゲン撮影で発見さ
 れず

・前立腺内の線源の移動は許容の範囲内で問題 
 ない

手術による前立腺の腫れは、以外と少ない
・尿速低下は被爆の影響だが、下痢は線源の可 
 能性少ない

2カ月後、再度診察する


泌尿器科受診

11:00 尿検・尿速検査

11:30 Drから検査結果の説明

尿検では特に問題なし
・尿速検査の結果、排尿時間は通常成人の倍か 
 かっている

これは放射線の影響、しばらく続くので、引
 き続きハルナールを服用すること

CTスキャンの結果は、放射線科と合同で詳し
 く検討する

 次回の診察は92




術後初めての検診。
 手術による腫れは引いたろうか、線源はバランスよく収まったろうか、気になるところだ。
 パソコンの前に座る時間が長すぎたとの反省もある。

しかし、検診の結果は放射線科、泌尿器科共おおむね良好のよし、安堵する。

「排尿する力は、若い時の半分程度です」とDr
 「線源が頑張っている証拠ですよ、これは。」と私。
 「そうそう、今は線源の頑張り所ですから」応えに、わが意を得て大きく頷く。
 先生、年寄り扱いはいけません。
 若いNrが口に手を当て「ククク」と笑った。

次回の診察からは、PSA値の測定が焦点となる。

数値に一喜一憂しながら過ごす日々となろうが、自分で択んだ道である。この道を大切に生きたい。

    生きることは 旅すること
    終わりのない この道
    愛する人 そばに連れて
    夢 探しながら

             『川の流れのように』から

夕暮れの川