病院で再検査
月日


事 項  

治療内容と結果

  状況および感想 



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医師による診察及びPSA再検査



「検診結果報告書」を持参して、市立病院泌尿器科に受診、その結果は


「エコー検査」で、前立腺肥大の傾向が判明
「径直腸触診」では、癌特有のしこりはない
・「尿速検査」では機能低下の兆候が見られる
 尿から糖が検出、要注意
 PSA値再測定のため採血、結果は一週間後に判
  明する

とのことであった。

エコー検査
 超音波を前立腺に照射、その反響を映像化して、内部の状態をリアルタイムに診察する画像検査法。


径直腸触診
 医師が肛門に指を挿入して、直腸の壁越しに前立腺に触れて、癌の有無や、進み具合を調べる検査。
癌が小さい場合や、指の届かない場所にある場合には、診断は困難

尿速検査
 単位時間当たりに排出される小便を測定して、速度グラフ上に描く検査。
 排尿機能を測定することで、前立腺や尿道の疾患を予測する



 「エコー検査」の結果、前立腺はさほど大きくなく「径直腸触診」でも癌を疑う兆候はないとのことで安堵する。

「尿速検査」では、標準ラインを外れたようだが、機能の老化によるもので緊急性はなさそう。

尿検査での「糖」の検出については、10年来の持病の糖尿病によるもので想定の範囲。それ以外は問題ないようだ。

頻尿・残尿感の緩和のために、ハルナール0.2mgを服用しながら、検査結果を期待つことになった。

  検査の結果が出るまでの間、インターネットで前立腺癌に関する情報の収集に努めることとする。



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再検査の結果判明


再検査の
   
PSA値は5.4ng/ml だった。

Drの診断は次のとおり

・前立腺癌以外でも、PSA値が上がることもあるの
 で3ヶ月後にもう一度測定する

・その結果を見て今後の検査や治療方針を定める
・尿に潜血反応と少量の蛋白排泄が見られるので

 これも経過観察を要する



 患者の「体験記」や関係機関等のホームページから、一定の知識を得ていたので、再度の黄信号は少なからぬショックを受けた。

 しかし、Drの口ぶりでは、さほど深刻な状況にないようだ。あせらず、3カ月後に行うPSA検査を待つことにする。


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PSA再々検査


 

 Drの指示どおり、採血と尿検査を実施。

検査結果は1週間後に判明する。



 3度目の正直を願いつつ、PSA検査を受ける。検査結果を知るには、また1週間待たされるのだが果たして・・・・。

 

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PSA再々検査結果は針生検必要

 前回の検査結果を聞くため、市立病院を訪問。

   今回のpsa値5.8

Drの診断

初期癌の可能性がきわめて高い
確定するには「針生検」が必要
急ぐことは無いので、仕事の合間を見て行う
今回は潜血反応、蛋白排出ともに無く、尿は
 きれいだ

 

 1週間前の採血の時と、Drの表情が少しちがう。 いやな予感。案の定、癌を疑わざるを得ない段階に至ったとのことだ。

いまさら仕事の合間に検査するといわれても、定年退職直前のこの忙しい時期に、そんな暇があるわけがなかろう。Dr任せで3ヶ月も無為に過ごしたことを悔いる。

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 後日分かったことだが、PSA値が410の場合、36ヵ月程度の観察期間を置くことが必須。


 

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札幌厚生病院泌尿器科で受診

 



 札幌厚生病院を訪れる。

担当医はD泌尿器科部長。これまでの経過を説明、診察を受ける。

Drの診断は

径直腸触診では、癌のしこりや前立腺の肥大は
 認められないが「針生検」を実施して、確実に癌 の有無を調べるべき

これまでのPSA値から、統計的には
      30%程度癌がある

「針生検」を実施するには、病院側の都合もあ
 り、今日中に日程を調整したい
とのこと。

  Drの指示に従い1222日入院、24日に検査することに。

針生検
 肛門から直腸に「超音波プログ」という細長い器具を挿入して、超音波画像で前立腺の位置を確認しながら、針を打ち込む。 そこから612ヶ所の組織を採取、癌の有無や悪性度の情報を得る検査。札幌厚生病院では34日の入院が必要。



 最悪の事態に至った際に、命をゆだね得る病院で、もう一度「針生検」の必要性を再確認したかった。

 決して、市立病院のDrを疑うわけではないが、大学の一方的な事情で、市立病院から麻酔科医が不在となる危機に瀕しているからだ。

私なりに検討して、「道民の好感度NO 1」の札幌厚生病院を訪れた。

結果は、ここでも「針生検」必須との診断。
 しかもDrによると、今年空いている検査日は1224日だけなので、予約を入れたいとのことであった。

職場の迷惑なども考えて、「退職後に人知れず行いたい」との思いも強いが、係る状況下で即断を求められると、心が揺れ動く。

妻が言うように「禍根を残さないためには、この機会に白黒をつけるべき」とも思う。
 1分半ほどの沈思黙考の結論は「針生検」やむなし。

病院でクリスマスを迎えるのも一興と腹を括り、「針生検」を依頼する。



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尿路感染症につき針生検延期



 12月の初旬から排尿の間隔が異常に近くなった。そのうえ不快な残尿感がある。

 中旬には排尿痛・下腹部鈍痛の症状も。

入院の前日、札幌厚生病院の泌尿器科外来に出向き、担当医に症状を訴えた。

尿検査の結果は、次のとおり。

排尿痛・下腹部痛の原因は尿路感染症
抗生物質の服用で、1週間程度で回復する
但し、予定の針生検は、体調が完全に回復する
 まで延期

改めて121日入院、24日に針生検を実施する
 ことに



 突然の排尿時に尿道に鋭い痛み、腹部にも鈍痛、「もしや、膀胱癌では」との不安が頭を持ち上げる。
 早めに受診するべきと思いながらも、ついに入院前日まで我慢してしまった。

診察の結果、「尿路感染症」であることがわかった。すぐ治る病気と聞いて安堵するも、検査入院は叶わなかった。

ようやく決意した検査が1カ月延期となったことで、気持ちが萎えるが、慎重を期しての措置でありやむを得まい。

 Dr自らが、私を前に関係部所と掛け合って調整してくれた検査日程、「退職まで延期できないものか」とも言い出せずに帰路に着く