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月日 |
事 項 | 治療内容と結果 | 状況および感想 |
05年 10月 1日 |
近 況
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手術後1〜2年して、直腸の潰瘍などが出現することもあるとのことだが、放射線の副作用が今になって現れたのであろうか。
引越し準備は全て業者にお願いするも、自分の体力を酷使する場面も多いので、その影響なのかもしれない。 排尿関係 札幌での生活は肛門科を訪ねることから、始まることになりそうだ。 |
雪が来る前に、札幌に転出して、病気と真剣に向かい合おうと思う。 6年前に取得したマンションは、幸い北海道大学に徒歩で5分の場所にあり、医療環境だけは抜群の住処である。 妻の検査や、その後の対応のためにも、ベストな選択と考えている。
しかし、いざ転出となると、庭いじりや自家菜園の楽しみが失われることは、寂しい限りである。
それに、結婚を機に新築以来、30年間住んだ塒の整理・処分は、想像を絶する重労働である。
頼みの妻は、業務の整理や引継ぎ・退職のあいさつ回りに大童で、引越しどころではない。 |
11月 25日 |
術後6カ月検診 |
10:00 尿検 「痔の手術は、シード永久留置後1年間は、控えるべき」とのことであった。
治療後のPSA値
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期待の大きさに比例して、それに反したときのショックが大きいことは、前回の受診で体験済みだ。 しかし、ありがたいことに、予想以上の数値が確認された。 術後1カ月でPSA値5.8ng/mlあったものが半年で1.5ng/ml 、約1/4にまで下がったのである。 次の目標はできるだけ早く1.0ng/ mlに到達すること。 それに、多くの戦友と共同戦線を築くことだ。 もう1つ、妻との数年来の約束、「晩秋の萩」への旅、今年こそは実現しなくてはと思う。妻が北大病院で検査を始める前に。
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12月 31日 |
05年を振り返えって |
前立腺癌の治療では、尿失禁と勃起障害が深刻な問題となる。 今年8月、米国の放射線腫瘍学研究機関の調査によると、小線源治療12カ月後の尿失禁有病率は1%と低かったが、多くの患者が排尿困難を持続し、ほぼ1年後に解消されたとのこと。 勃起能力については全体の50%に性欲減退、満足感の減少、疲労感などの性機能障害が認められたとの報告だった。 私自身、排尿障害については米国の一般的傾向とほぼ合致。 性機能については、年齢的にもさほど重視してこなかったが、影響はほとんど感じられない。 11月初旬には下痢も治まり、尿の出は相変わらずだが、おおむね良好に体調を維持している。手術を断念した痔も小康状態にある。 総じて順調な推移といえよう。 今後の体調の変化は分からないが、治療法の選択に間違いなかったとの確信に揺るぎなし。 |
私にとって05年は、針生検、前立腺癌検出、小線源埋め込み手術、そして定年退職、妻の肝臓がん容疑、札幌への移住と、まさに疾風怒濤の年であった。
60年間の人生で、かって経験ないほど多くの出会いと別れとがあった1年が、いま静かに幕を閉じようとしている。 年末、唯一心配の種であった妻の精密検査の結果が、1週間前に「吉」と出た。
終わりよければ全てよし。 |